近代建築のレストランに行きたいなあと思った時によく参考にしていたのが「レトログルメ館 」のHPです(残念ながら2000年作成なので、もう営業してないお店もちらほらあります。こういった東京中心のまとまった情報が他にないこともこのブログを始めたきっかけでもありました)。

・・・で、そのHPの中に今回の「オテル・ドゥ・ミクニ」の紹介もあるのですが、逆にそこでしか紹介されておらず、検索してみても建築の情報がなく・・・ほんとにミクニは近代建築なんかいな??みたいな猜疑心はあったものの、行ってみました。
純粋にフランス料理店としての興味もあったため、「ま、近代建築でなくてもいいや」という軽い気持ちだったのですが、果たしてその実態は・・・(と思わせぶりに引っ張ってみる)。

ミクニ 表通り


ミクニ 入口

ミクニは四谷駅から7,8分の住宅街の一角にあります。昔は毎日四谷で乗り降りしていたものの、さすがにこの辺りは来たことないです。・・・ホントにただの(というか高級)住宅地で、この立地でやっていけるのはやっぱり三國さんだからなんでしょうね。

ミクニ 建物左


ミクニ レンガ塀

緩やかな坂になっており、塀はレンガ積み。積み上げ方がきれいに揃い過ぎてないところがレトロ?

ミクニ 二階

建物にはアイビーがからまっている上、住宅街のため、それほど道路の幅もなく、写真を撮るにはちょっと難しいお店でした。写真のみらず、実際に見てもあまり建物がよく見えないし、屋根は日本瓦なので、あんまり洋館っぽくはなかったです。

が、お話を伺ってみると意外な事実が!
この建物は戦後まもなく建てられたもので、なんともともとはロシア正教会(兼住居)だったそうです。
礼拝堂だったところは今は厨房となっている模様・・・。住宅街にあるのでちょっとお金持ちな一般市民の洋風住宅かと思っておりましたが。

ロシア崩壊の時に正式な教会と認知されなくて、教会は大使館のそばに引っ越してしまったんだとか。
教会だった頃は土日は信者さんが隠れ家的にひっそりとお祈りをささげに来ていたそうです。

もともとミクニは隣の建物でレストランを開業したのですが、そんな訳で空家となったため、またここも地主さんから声をかけられて使わせて頂くことになったそうです。
なお、お隣の家も昔は2階建ての洋館でしたが、そちらはかなり古かったため、数年前に新しく建て直したそうです(もっと古いならそれも見たかった・・・)。

内部は、メインフロアの雰囲気は当時とはかなり変わっているそうですが、間取り的にはほとんどこのままだそう(天井が高いのは教会だったから?)。
入口やその奥のバーなどは昔の雰囲気が残っており、2階の個室の窓枠などは当時のままだそう。
であるなら次回は(次回があるなら、ですけど)個室を取らねば。
ミクニ フロア1 ミクニ フロア2

お食事はネット予約限定の7000円のランチコースを頂きました。

ミクニ サービスプレート以前、「ブランドストーリー」というBS番組で大倉陶園が取り上げられた時、こちらのお店も紹介され、オープン以来サービスプレート(アンダープレート;位置皿)には大倉陶園のものを用いているとのことでした。
大倉陶園の社長でもありデザイナーでもあった百木春夫さんが自ら一点もののお皿を作成し、毎月持参されていたそうで、『もしかしてテレビで見たお皿が出てくるかも?!』なんて期待しましたが、常連でもなく、ましてやお昼のお得コースですからねぇ。出てこなくて当然でした(笑)。
にしても、このお皿も大倉陶園ということになるのでしょうか。何が書いてあるのかさっぱり分かりませんが。。。。

ミクニ アミューズ(アミューズ)
オニオンとベーコンのキッシュ・・・って言ってたような気がしますが、後で画像みるとまるでチーズケーキですね。ちょっと珍しいなと思ったのはキッシュの先端が自分に対してまっすぐ突き刺さるように置かれたことでしょうか。隣もそうだったので、これは意識的に置いたと思いますが。
味は濃厚。ふるんふるんな食感も相まって、さぞや生クリーム入ってるんだろうな・・・さぞや高カロリーなんだろうな・・・とおも思わせます。おいしいものってなんでカロリー高いんでしょう・・・。
それにしてもおいしかった。。。。

ミクニ 前菜(前菜) 希少・庄内鶴岡 百姓専科 藤左ェ門の富樫さんが奇跡的に創った有機栽培のだだちゃ豆のピュレ、鹿児島産ミニ車海老とそのコンソメジュレ和え、東京小平産二種の細長ミニトマト、マイクロリーフとナスタチウム添え

「奇跡的に」ってなんじゃ、そりゃ?みたいなメニュー表でした(笑)。
ジュレが結構、濃い味でちょっといまいちです。

ミクニ 魚料理

(魚料理) 長崎松浦沖・イサキのグリエ、東京小平産ゴーヤのリゾット、中国雲南省産松茸とうま味風味
松茸は日本では旬どころか、まだはしりでもなさそうですが、中国ではもう出回ってるんですね。雲南省の松茸というのは結構ブランドとして名が通っているそうで、なかなか風味があります。
ゴーヤはあんまり好きじゃないのでパスしたら、しょうがのリゾットにかえて下さいました。
ただ、あまりしょうがっぽくなく、食べやすいといえば食べやすいものの、松茸と相まって滋味豊かという感じもなく、右から左へ素通りしてしまうような個性のなさでした。同じことはうま煮にも言えたかも。
無論、本来ゴーヤと合わせたもののはずでしたから、それで食べたらまた違ったのでしょう。


ミクニ 肉料理

(肉料理) 北海道産牛フィレ肉のロティ、色々東京野菜添え、空芯菜のワサビ風味ソース和え
これは美しい盛り付け・・・とまでは言えませんが、なかなかインパクトあります。冬瓜とかぼちゃの2重円が。蒔絵の柄になれそうな、なんだか良く分からないけれども、ゴッホやドビュッシーが憧れたジャポニズムっぽい気がします。このジャポニズム、見かけだけでなく味も静謐なシンプルさ。和風の奥深さがあります。

空芯菜のワサビ風味のソースはこちらも結構控えめで、ワサビのつーん!とくるような刺激はなくほのかな風味。好みによるでしょうが個人的にはもうちょっとわさびが効いてても良かったでしょうか。
牛フィレ肉は文句の付けようのないおいしさでした。肉質といい、焼き具合といい・・・。ただ・・・ナイフがやけに切れないものだったなあ(^_^;

ミクニ フロマージュ(フロマージュ) 北海道小樽・乳酸菌たっぷりのフロマージュブラン、長野産青リンゴ風味、そのリンゴのパウダーとセシェ添え

王道フルコースに出てくる選べるチーズみたいなものを想像していましたが、実質的にはグラニテに近いです。
成熟する前のチーズだそうで、味も柔らかさもほぼヨーグルト。お皿のふちには皮をすったつぶつぶの青りんご、脇にさしてあるのもドライにした青りんごのスライス、表面には青りんごのジュレ、底には青りんごのジャム、そして中央にはサイコロ状の青りんご・・・と見事りんごに取り囲まれたフロマージュ。さっぱりしてて、やっぱり口直しですね。


ミクニ デセール(デセール) メロンのスープとカモミールのジュレ和え、桃のソルべのフランボワーズの泡のせ、あんずのチーズケーキ添え

まずビックリするのは、周りをぐるりと取り巻くアメ細工。これをかぶって記念写真を撮ったお客様もいたんだとか(^_^; (髪ベタベタでしょ)。
こちらの細工、普通の砂糖だと時間と共にベタッとしてきてしまうので特別なものを使っているそうです。これも食べるべきかちょっと迷い、1/3くらいでギブアップ。おいしいけれど、切り分けるのに一苦労でしたわい・・・。
中のものはちょっといまいちだったかな・・・。メロンって結局ウリ科のフルーツな訳で、私はあのウリ臭さが苦手なので、スープにするとその匂いにより気付いてしまい、いまいちでした。
アイスはまあ、あまり失敗のないデザートなのでおいておくとして、あんずのケーキもボソボソで・・・うーむ。


ミクニ 小菓子 ミクニ スイス製
(小菓子) コーヒーと三種の小菓子
小菓子は左からブルーベリーのタルト、抹茶のフィナンシェ、ビターなチョコレート。
右の画像は、店内にあったトースターを横に倒したような?変わった器具があり、何か気になって質問したところ、わざわざ引き出して教えてくれました。これはホットプレートのようなもので、熱いものを切り分けて出す時に、冷めないようこの上で切るのだそうです。スイス製であまり日本にはない器具のようです。

近代建築度:★☆
隠れ家度  :★★★★★
料理     :★★★☆

ミクニ 看板(店舗データ)
●オテル・ドゥ・ミクニ 
住所   :東京都新宿区若葉1-18
営業時間:[火~土] 12:00~14:30(L.O) 18:00~21:30(L.O) [日] 12:00~14:30(L.O)
定休日  :月曜日
TEL     :03-3351-3810
備考    :サービス料10%

(今日のおまけ)
行く途中に東京若葉キリスト教会(新宿区若葉町1-16 施工:昭和23or24?年)がありましたが、緑の網に覆われ、残念ながら寂しい画像です。勝手口?はそのまま。かわいいです。

若葉キリスト教会 全体 若葉キリスト教会 勝手口

帰りは、迎賓館と「ブラタモリ」で紹介されていた「御所トンネル」を見てきました。

ブラタモリHP 第16回 江戸城 外堀をブラタモリ より引用)
明治27年に甲武鉄道が新宿から牛込まで線路を延ばした時にお堀を利用する為に掘られたトンネル。
今の迎賓館のすぐ脇をかすめて通されているため、「御所トンネル」と呼ばれています。
レンガで積まれ、「笠石」という装飾の石が乗った姿は当時のままに、現在は総武線の下り線が使っています。この御所トンネルの防護柵沿いには、「血ぬられた!?」用地杭が埋められています。


御所トンネル 笠石
まず地上からタモリさんたちが「笠石」が柵を飛び出ててる!と笑っていた部分を探しましたが・・・撮影があったのは冬。今、夏。草が生い茂っていてなかなか見つかりませんでした。
そして見つかっても、画像ではなんか分かりにくいですね→ 
「血ぬられた!?」用地杭というのは結局同じ理由で見つからず。



御所トンネル


御所トンネル プレート「御所トンネル」のレンガは地下鉄丸の内線の新宿行きのホームから見えます。池袋よりにずーっと歩いて、本当にホームの先っぽまで歩くと、ようやく気付くくらいな感じ。私はもともとJRの四谷駅を使っていたので気付かなくても当然でしたが、これでは普段、丸の内線の四谷駅を使ってても、気付かないかも??
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