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市川国府台・旧千葉県血清研究所跡の赤レンガ見学会に行ってきました。
秋の気配を感じる涼しい日で絶好の見学日和でした。隣の学校は運動会だったようです。
以下、現地での「赤レンガをいかす会」のパネル展示と解説の備忘記録。。。。

旧血清研 全体

旧千葉県血清研究所のあたりは、もともとは大学校をつくる計画(明治8年)が持ち上がり、文部省が土地を買ったそうです。しかし交通の利便性と飲料水の確保の難しさから計画は変更され、本郷に東京帝国大学が創られました。もし、そのまま国府台に大学が創られていたら、「東大」という略称もなかったんですね。

旧血清研 フランス積その後、土地を陸軍省が譲り受け、明治18年に下士官養成学校である教導団が設置されました。

赤レンガはその頃できた建物と思われますが、まだはっきりとしたことは分かっていないようです。
しかし、レンガが明治中期までの主流であったフランス積であることからも、相当古いレンガ造であることは間違いありません。

旧血清研 鉄格子 旧血清研 コーニス
全体としてはシンプルな造りです。窓に鉄格子があるのは武器庫だったからでしょうか。その当時は後で取り付けるような技術がなく、レンガを積むときに一緒に格子も嵌められたのだろうとのことです。コーニス(屋根の乗っている部分)の傾斜も削ったものでしょうか。
かつて窓の外には観音開き扉があったようですが、今は金具が残されているのみ。内側には網戸とガラス戸がありますが、ガラス戸が(割れて?)無いところもあり、扉もない今、吹きっさらしの状態のようです(応急処置としてゴミ袋が張られていました(^_^;)

旧血清研 くぼみ 旧血清研 ジャックアーチ
窓の外枠を見ると、レンガは観音扉がちょうど閉まるよう窪んでいます。これはレンガをずらして形を作ったのではなく、最初にとりあえず積みやすいように積んでしまったあと、削ってこの形にしたようです。
なお、窓の上辺は水平アーチ(ジャックアーチ)。下辺は少し水勾配が付けてあります。

旧血清研 入口に隠れた窓赤レンガには両方の壁に出入り口がありますが、現在アプローチしやすい(写真を撮りやすい)側の入口は後で取り付けれたものだということが、入口上部の隠れている窓の跡から分かります。

旧血清研 冷蔵庫




この、後からつけれた方の入口からは、血清研時代に改造されたワクチンの冷蔵庫に行くことができます。
一番奥の部屋は壁全体に白い断熱材が吹きつけられており、モダニズムっぽい柱が2本あって、なんだか現代アート作品の空間のよう。壁は触ると、堅い発泡スチロールのようでした。
おもしろかったのは、こちらの入口からは2階に行けないことでしたね。最初、ここに入った時、2階のレンガが見たいのに階段がない!という軽いジレンマに襲われましたヨ。


旧血清研 刻印レンガその2階へは、反対側にぐるりと回り、本来の入口から入れました。昔はこの前に大通りがあったそうですが、今は敷地の端っこになってしまい、まるでこちらが裏口のようです。
入口右の窓の部分には刻印レンガ(製造所によって違うのでどこのレンガかの手がかりになる)があると教えてもらい見ましたが・・・教えてもらってなお、さっぱり分からない! 「ほ」と書いてあるらしいのですが・・・デジカメでアップしても結局分かりませんでした。。。

旧血清研 階段



階段は3段目までがモルタル?で、そこから先は木造のかなり急な階段です。
高齢者の中には上に上がるのを断念した方もいらっしゃいました。







旧血清研 トラス
2階は天井がなく、屋根組みが見えます。洋小屋のキングポストトラスです。ということで、本来、柱はいらない構造のはずですが、あります。解説では支えるための柱ではなく、なにか別の用途(仕切りとか)のためにつけたのではないかということでした。ちなみに2階は血清研時代は書庫や卓球練習(!)に使われていたそうです。

旧血清研 ぺらぺら上を見上げると、なにかペラペラと紙が貼った跡があり、もし新聞でも貼っていたのなら、そこから日付なので何か分かるのではないかとの期待もあったそうですが、見つかったのは龍角散の広告くらいだったそうで。残念。





旧血清研 使役兵


第二倉庫の横には何か引っ掛けるような釘がうってあり、横に「使役兵」「兵器掛」などと小さい張り紙があります。ここがかつて陸軍所有であったことを確認させる痕跡ですね。






旧血清研 アイビーレンガ最後に保存運動の署名をしてきました。文化財登録への道は(意外に)険しいらしいですが、これからも「赤レンガをいかす会」にがんばっていってほしいです。

(建築データ)
竣工 :1928年(明治18年)頃か?
所在地:千葉県市川市国府台2-6-1
構造 :レンガ造、地上2階


(今日のおまけ)
●千葉県旧血清研究所への行き方

当日は案内が出ていたのでたどり着けましたが、普段は自力で行くのは難しそうです(敷地の奥にあるので、門がしまっているとせっかく行っても普段は見えないです。隣のグランドから辛うじて見える程度・・・)。

血清研究所への行き方 1 血清研究所への行き方 2
京成国府台駅からだと10分くらいでしょうか。和洋女子大の高いビルの方へ歩き、歩道橋手前の青い看板「土田運輸」脇の急な坂をのぼります。右手にちょっとした公園みたいなところがあるので、そこのきれいなカーブを描いた道を進むと和洋女子大の高い建物が見えます。
血清研究所への行き方 3 血清研究所への行き方 4
その脇をひたすらまっすぐ進むと三叉になっています。そこが入口の門。よーく見るとフェンスの内側に看板が。「千葉県血・・・」 ああ、緑が生い茂っていて見えない。
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