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毎年5-6月に「オープンアーキテクチャー」という建物公開イベントが行われていますが、今年は「UIA2011東京大会 第24回世界建築会議」にあわせて9-10月にもいくつか公開されました(朝、水天宮通りを歩いていたら、「UIA」のネックホルダーをかけた外人4人組を見かけましたよ)。

スペイン大使館公邸 門その1

中でも普段、一般人には入れない、スペイン大使館公邸やオランダ大使館公邸も公開(事前にチケット購入が必要)されたのは貴重な機会だったのでは。無論、参加してきました!!

ガイドをしてくれたのは慶応で講師をしているスペイン人のハンサムなおにーさん。
日本語もお上手です。
館はスペイン大使館公邸だけあってスパニッシュ様式で建てられています。・・・とか言いつつ、スパニッシュ様式って本国スペインには無い建物なんですね(笑)。アメリカのカリフォルニア州で流行った様式で、あくまでもアメリカ人の思い描くスペイン風の建物。
そういえば、ここを建てたガーディナーはアメリカ人だし、スパニッシュ様式が得意だったヴォーリズもモーガンもアメリカ人でしたね。日本で流行ったのは1920-30年代で、この建物もちょうどその時期に造られています。

スペイン大使館公邸 門その2


スペイン大使館公邸 「犬」写真撮影は残念ながらNGで門くらいしか撮れませんでしたが、門にも貼ってあった「犬」のステッカーが中の公邸にもペタッと貼ってありました。そしてどこからか犬の鳴き声。。。
なお、中が少し分かるHPを見つけたのでそちらをご覧下さい →ロイヤルロード

中は折衷様式になっていて、玄関ホールはロマネスク風のヴォールト天井、両壁にはスペインの教会でもよく使われるニッチ(窪み)があります。
メインフロアにはオリジナルの平面図が展示されていて、「ガーディナー建築事務所XXX(解読不明)」なる朱印が! 最近趣味で篆刻を習っている自分にはそれがヒットでした。アメリカ人だけど東洋の印鑑を使っていると思うと「ガーディナー」というただのカタカナもなんだか、可愛く見えてきます。

フロアの奥行きは6m、幅9m。それほど広くないのに公邸としての威厳を醸し出しているのは設計者の力量ではないか、とのお話でした。
あと、専門的なことは私はよく分かりませんが、見学者のおじさんが設計図を見てハンチがあると言っていました。ハンチは力が集中するのを斜めに切って分散させるもののようです。戦後の建物にはハンチはなくなったようですね。

スペイン大使館公邸 建物
柵の隙間からわずかに見える公邸の窓・・・

ダイニングルームはスペインの特色を取り入れた部屋で、上部にはタラベラ陶器のタイルがはってあります。マドリッド近郊のタラベラ・デ・ラ・レイナで作られており、その特徴は白いタイルの上に青と黄色で描かれているところ。

中心には大きなタペストリー。スペインの外交の紋章が描かれていて、500年の歴史があるもの。紋章にはカスティリャ・レオン(象徴的なお城とライオン))、シシリア、オーストリアなどの王国や、当時支配していたポルトガルの紋章が見られます。なお、タイルとタペストリーも先ほどご紹介したHPで見られます。

ここまでの見学はものの10分。前にいた見学者が「もっと見たかったね」と言っていましたが、激しく同意! 両翼に広がる階段を単に上って下りるだけでも、また違った体験になっただろうになあ。。。

この後は、2004年にできた現代的な新館(事務棟・外交官官舎)の建物見学と、何故かトレドのプロモーションビデオを見、地下の展示室でカヴァやソフトドリンクのおもてなしを受けながら、現代の若手スペイン建築家の映像作品を見ました。
おしまい。

スペイン大使館公邸(建築データ)
竣工 :1927年(昭和2年)
所在地:東京都港区六本木1-3-29
設計 :ジェームズ・マクドナルド・ガーディナー(James McDonald Gardiner)、上林敬吉
構造 :1階鉄筋、2階木造と説明があったが、2階鉄筋コンクリとの記述もあり
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