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朝香宮邸 全体

朝香宮邸 玄関タイル

朝香宮邸 レリーフ
ルネ・ラリックによる玄関ガラスレリーフ。

庭園美術館へは過去何度か行った事があり、今回の建物公開はまぁ行かなくてもいっか?と思っていたのですが、この公開の後、3年くらい改修工事で全面休館になると知り、『やっぱり見納めだ』と行ってきました(ちょうど、明治学院大学でヴォーリズ関係のフォーラムだったのでそのついでに)。

朝香宮邸 浴室知り合いの方から普段非公開の浴室なども見られると教えて頂いたことも行く気になったもう一つの理由です。

朝香宮邸 書庫






前回撮影不可だった2階も撮影OKでしたし、喫煙室も
特別展がない分、中庭が見られました。
そんな意味では今回は純粋に建物そのものを見せる、
魅せる公開で建築好きとして、とても良かったです。



  (右)書庫
  (下)中庭
朝香宮邸 中庭

さて、朝香宮邸についてですが、発祥地フランスにさえこれだけ完全に近いアール・デコの館はないのに、東の最果ての日本に残っている・・・ということで「奇跡の館」とも呼ばれています。また、建設のきっかけを知ると、それもまた奇跡・・・とまでは言えないかもしれませんが、「運命の悪戯が生んだ館」とも言えるのではないでしょうか。

それは朝香宮鳩彦(やすひこ)王の渡欧に遡ります。同じく留学していた義兄の北白川宮成久王とドライブにでかけた折、自動車事故が起きます。運転していた成久王は即死。後部席にいた鳩彦王も重症を負います。そこで奥様の允子(のぶこ)妃が看病のためフランスへ赴き、そのまま夫妻は2年ほどパリに滞在する結果となりました。
その間に二人はアール・デコ博覧会に公式訪問されました。その時にアール・デコに魅了されたことが朝香宮邸の誕生へとつながりました。
親族を失った上、鳩彦王は後年も事故で負傷した足のマッサージが欠かせないという不運に見舞われながらも、まさにその事故が、今、私たちが羨望と驚嘆を持って眺める館の存在の遠因となったことを思うと、感慨深いものがあります。

朝香宮邸 大客室

朝香宮邸 大客室扉 (上)大客室の写真
(左)同扉
(下)同ラジエーター


朝香宮邸 ラジエーター

朝香宮邸 第一階段
第一階段の装飾。本階段は侍女などは絶対使用しなかった。

建物を手がけたのは宮内省技師の権藤要吉。権藤は視察のため海外に派遣された折、ロンドンで朝香宮両殿下と何度か面会しています。また、両殿下も見たアール・デコ博覧会には数回足を運んだようです。
帰国後、彼が中心となって朝香宮邸を建設することとなった訳ですが、両殿下と面識があったり、博覧会に直に触れた経験は二人の意向をより酌む設計になったのではないでしょうか。

朝香宮邸 ベランダ 朝香宮邸 ウィンターガーデン
(左)ベランダ。熱帯魚とカナリアを飼っていたそう。
(右)ウィンターガーデン。昔は姫様方がここでよくピンポンをしていた。


なお、権藤はこのブログでも再三取り上げた李王家邸宅も手がけています。
(どうでもいいことですけど)允子妃ってグレイズ・アナトミーとかトスカーナの休日に出てた女優のサンドラ・オーに似てる気がする・・・

アール・デコの館―旧朝香宮邸 (ちくま文庫) (関連書籍)
アール・デコの館―旧朝香宮邸 (ちくま文庫)

(1993/04)
藤森 照信、増田 彰久 他

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アール・デコの館 チラシ●東京都庭園美術館建物公開 アール・デコの館
会場   :東京都庭園美術館
開催期間:2011年10月6日(木)~10月31日(月)
所在地 :東京都港区白金台5-21-9
TEL   :03-3443-0201
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