FC2ブログ
日本の観光黎明期 表 日本の観光黎明期 裏

山とか海とか(いわゆるリゾート地)ってあんまり興味ないので、見に行くつもりはなかったのですが、お隣の汐留ミュージアムの「ウィーン工房1903-1932」を見たついでに寄ってみました(最終日だったので見学データは割愛)。

観光からみた近代建築関連での記述は以下の2つくらいかな?

木下淑夫:日本が外貨を獲得するためには恵まれた自然を海外に宣伝することが必要と唱え、そのためのホテル建設も急務とし、後藤新平の後ろ盾もあり、東京駅にはホテル建設案が盛り込まれました。ステーションホテルはクラッシクホテルのうちの一つですが、まさかそんな背景があったとは!

東京人 07_10なお、後藤新平というのは「東京人」を読んでいると度々登場する東京市長さん。それ以前は国家の要職に就いており、東京駅建設のころは逓信大臣兼鉄道院総裁でした。

←こんな人。とってもダンディー・・・見方によってはちょい悪オヤジか?

国際観光ホテル:国際観光政策により「国際観光ホテル」の建設がすすめられました。このホテルは国際観光局の斡旋により、大蔵省から低利資金の融通を受けて整備されたもので、1930年代に14のホテルが建設されました。
今も営業しているところでは雲仙観光ホテル、川奈ホテルなどがあります。

話はそれますが、旧新橋停車場に入ろうとしたとき、初老のグループに写真を撮ってくれと頼まれ、自分なりに停車場がうまく入るよう構成を考えてパシャリ。念のため、画像をチェックしてもらったら、「建物はどうでもいいのよ」って言われました。なぬ~~、そのセリフ、建築好きとしては聞き捨てならん!!・・・と思いつつ、基本、良い子なので、人物アップでもう一枚パシャリ。
そこで思い出したのが太宰治。「富嶽百景」のラストで、若い女の子たちに写真撮影を頼まれたのに、人物は入れず富士山だけ撮って何食わぬ顔でカメラを返すという、なかなかおちゃめというか、ワルイことをしてます。
あ~、今日はホントは太宰とおんなじことしてやりたかったな(笑)。

(関連書籍)
近代日本の国際リゾート―一九三〇年代の国際観光ホテルを中心に近代日本の国際リゾート―一九三〇年代の国際観光ホテルを中心に
(2008/10)
砂本 文彦

商品詳細を見る

ウィーン工房(今日のおまけ)
せっかくなので、ギャラリートークに参加してきました。
ウィーン工房では生活に関わるあらゆるものをデザインすることによって美意識を高める総合芸術を目指したデザイナーと職人たちの集団・・・だそうです。それってなんかウィリアム・モリスのアーツ&クラフト運動に似てるなと思ったら、やっぱりそれを受け継ぐものなんだとか。

工房の活動期間はわずか30年ですが、3期に分けてみると、初期ではそれまでの世間の華美な装飾を否定し、すっきりとモダンなデザインが特徴でした。それが後期になると、工房自体がある程度熟成し、これまでのデザインと違うものを生み出さなければならないという思いから装飾が増えていったそうです。
当初否定したものへと回帰していくというのは皮肉ですが、これは一種、宿命のような気も。
建築や絵画でも、ルネサンス、バロック、ロココ、古典主義・・・・いろいろ様式が生まれましたが、その後にはネオ・ルネサンス、新古典主義とかたいていリバイバルブームがやってきます。
歴史は繰り返すというのは芸術にもあてはまるし、また、ウィーン工房という小さな世界の中でも起こったということなのでは。

●ウィーン工房1903-1932─モダニズムの装飾的精神-
会場 :パナソニック電工汐留ミュージアム 
期間 :2011年10月8日(土)~12月20日(火)
時間 :午前10時より午後5時まで(入館は16時半まで)
休館日:月曜日
入館料:一般:700円、大学・高校生:500円、中・小学生:300円、65歳以上:500円
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://kindaikenchikurest.blog14.fc2.com/tb.php/137-194286f1