FC2ブログ
紫煙と文士たちただいま、たばこと塩の博物館では「紫煙と文士たち 林忠彦 写真展」が開催されています。
・・・と言っても今週末でおしまい(^_^;
先月末くらいから急に忙しくなってしまい、結局観に行けなさそうなのですが、告知チラシをみて、「あ・・・」と5年ほど前に行ったルパンの事を思い出し、とりあえず紹介だけでも・・・と思った次第。

チラシ・ポスターに使われている写真は、おそらく太宰治の写真の中で最も有名なもの(頬に手をあてている写真も有名ですが)。
この撮影場所は銀座5丁目にあるバー「ルパン」。昭和3年創業の老舗バーですが、建物自体は1970年代に建て替えられており、近代建築ではありません。ただ、内装は改築前に取り外され、今もほぼそのまま残されています(ただし、その内装も昭和11年の改装のときのもの)。

ルパン 看板 ルパン 地下へ
つい「ルピン」と読んでしまいそう・・・。同じようにショパン(Chopin)も「ショピン」と読んでしまう・・・

ルパン 内装

地下なので多少の閉塞感がありますが、それがかえってよい感じです。戸棚の彫り物など、内装に歴史が感じられ、この空間自体が歳月をかけて熟成していった醇乎たるお酒のようでした。
当時の様子はルパンのHPで見ることが出来ます。→こちら

ルパン 照明 ルパン カウンター
こちらは、かつて文壇バーとしても有名だったところで、写真家・林忠彦は太宰治のほか、坂口安吾・織田作之助なども撮影しています。

ルパン ゴールデンフィズ坂口安吾はここで好んでよくゴールデンフィズを飲んでいた・・・と、どこかで聞いたことがあったので、訪れた際はまずこれを頼んでみました。ゴールデンフィズというのは、ドライジン・レモンジュース・砂糖・卵黄・ソーダの入ったカクテルで、見た目はちょっと薄いミルクセーキみたいな? 
味も甘くてお酒が弱い私でも飲みやすかったです。
坂口安吾は無頼派だった割にこんな女の子ちっくなものが好きだったのか~フーン・・・なんて思った記憶があります。

ちなみに、個人的には女性のバーテンダーさんに薦められたボッチボールが杏仁豆腐みたい(アマレットが入っている)でおいしかったです。


昭和26年以来、名物ママの弟がバーテンダーをつとめていらしたのですが、2008年に他界されたそうです。画像は2007年のものなので後ろに映っているのはそのバーテンさん??

ルパン 通り(店舗データ)
●ルパン 
住所    :東京都中央区銀座5-5-11 塚本不動産ビル地階
営業時間 :17:00~23:30 (L.O.23:00)
定休日   :日曜日、祝日、月曜日(祝日のある週は営業)
電話    :03-3571-0750
備考    :チャージ代 840円

近代建築度:★★☆
文学度    :★★★★★
カクテル度 :★★★☆


(今日のおまけ)
桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)
(2008/10/16)
坂口 安吾

商品詳細を見る
坂口安吾というと、『堕落論』が有名です。学生の頃に読みましたが、内容はこれっぽっちも覚えていません(^_^; 
むしろ、『桜の森の満開の下』の方が印象深かったような。
満開の桜の花の下を通ると誰しも気がおかしくなる・・・ということがキーポイントになっているシュールな日本むかし話です(と言い切っていいか自信はないけど・・・)。
梶井基次郎の『桜の樹の下には』という短編なども「桜の樹の下には屍体が埋まっている」という不気味な書き出しから始まっていたりします。

昼間の桜はただ美しいと思うだけなのですが、夜桜は何か妖しい・・・と思っていた自分にとっては、この両作品には妙に納得できるものがありました。

今年の冬は非常に寒く、春の訪れにはまだ時間がかかりそうです。それでもまた、いずれ花は咲き、狂おしいほどの夜桜ももうすぐ見られることでしょう。
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://kindaikenchikurest.blog14.fc2.com/tb.php/151-a05983f6