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一昨日、TBSで「恋」が放送されました。小池真理子さんが直木賞を受賞した小説の初ドラマ化です。

ホテルに泊まった時に、初めてこの小説の中でダイニングルームが出てくることを知り、遅まきながら合間合間を見つけて1ヶ月かけてやっと先月読み終わったので、個人的にはタイムリーな放映でした。
そこで建物全体のことは次回にするとして、今回はダイニングルームを紹介。
雰囲気はさすがプロの小説家!ってことでそのまま引用したほうが伝わると思います。

(小池真理子 著 「恋」 143ページ引用)
ボーイに案内されて入ったのは、気後れするほど天井の高い広々とした、堅牢な感じのするダイニングルームだった。淡く黄色い光に満たされた室内のテーブルはほぼ満員だった。庭に向かって開け放された窓から入ってくる夜風が、時折、テーブルの上のろうそくの炎を揺らした。人々のざわめきも賑やかすぎず、静かすぎず、立つ働くボーイたちの衣ずれの音が聞こえるほど静かなのに、一方で、ざわざわと続く楽しげなお喋りが雰囲気を和やかなものにしていた。


時代設定が1972年。40年以上前なので多分そのころはセレブな人たちが集まり、今よりずっと上品だったろうと思います。

万平ホテル ダイニングルーム1万平ホテル ダイニングルーム4万平ホテル ダイニングルーム5万平ホテル ダイニングルーム6

万平ホテル ダイニングルーム2
万平ホテル ダイニングルーム3

夕食は復刻版のディナーブルーコース。何年か前から、万平ホテルの魅力を見直すプロジェクトとして復刻メニューを出しているようです。そういえば、横浜のグランドホテルに泊まった時もディナーは復刻メニューでした。
万平ホテル ダイニングルーム7母の日のお祝いに行ったので、メニューの
内容が春っぽいです。
食べている時は復刻メニューと知らなくて、とてもオーソドックスなフレンチだなと思っていましたが、それもそのはずだったという訳です。どれもてらいのない美味しい料理でした。

ぼたん海老と帆立貝と柑橘のカクテル
北海道産仔羊肉のナバラン風煮込み 春野菜と共に
ホワイトアスパラガスのスープ 昆布出し仕立て
メバルとアサリと軽井沢産アメーラトマトのワイン蒸し
国産牛フィレのグリル マデラ酒ソース 蕗味噌添え
本日のデザート

万平ホテル ディナー1万平ホテル ディナー2万平ホテル ディナー3
万平ホテル ディナー4万平ホテル ディナー5万平ホテル ディナー6
万平ホテル ディナー7万平ホテル ディナー8

(今日のおまけ)
恋 (ハヤカワ・ミステリワールド)恋 (ハヤカワ・ミステリワールド)
(1995/10)
小池 真理子

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「恋」は、1972年の浅間山荘事件と同じ日に軽井沢で起こったもう一つの殺人事件のお話です。

このタイミングで万平ホテルを紹介しておきながらアレですけど、ドラマではダイニングルームのシーンはありませんでした。まあ、放送時間の制約もありますし、カットされて仕方ないですが。

ただ、40年前の軽井沢って本当はどんな感じだったんでしょうね。ドラマでは小説にない、「別荘を改装した」という設定になっていて、今時のモデルルームみたい。
軽井沢の別荘=朝吹邸やヴォーリズが手がけた感じの木調というイメージが自分の中にあるので、非常に違和感がありました。

ついでに言うなら、小説に出てくる「カプチーノ」というイタリアンレストランは原作を読む限り、飯倉片町にあるイタリアンの草分け「キャンティ」のことだと思っていた(テーブルクロスの柄の描写とか・・・)し、あそこなら70年代っぽいのに、こちらもなんだか特徴のない場所だったし。
服や音楽だけじゃなく、ロケ地や空気感も70年代っぽさを出してほしかったです。そういう意味では時の止まったかのようなダイニングルームでのワンシーンを入れたら、レトロ感も出せたでしょうし、主人公と別世界にいる夫婦という印象付けももっとハッキリしたんじゃないかなと思いました。

なお、小説を読んだばかりなだけに、自分の頭の中のイメージと違っていることが気になっちゃいましたが、作者は今回の映像作品に満足だったそうです。

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