先月、東北六魂祭を見に山形へ行ってきました。
余裕がなくて何のリサーチもせず行ったものの、山形駅周辺は少し歩けば近代建築がゴロゴロあると分かってビックリ。後で明治期に土木県令とあだ名された三島通傭(みちつね)がいたのがここ山形だったと思い出して合点がいきました。

運良く、最初に訪れた旧済生館(ここと文翔館は後日改めて紹介)でやまがら時代絵巻-建物-というスタンプラリー地図をもらったので、それを参考に近代建築巡りをしてきました。
あれ?、六魂祭を見に来たんじゃなかったっけ・・・。

●山形聖ペテロ教会 
緑の屋根で遠くからも分かりやすい建物。印象としては、だるま落としで1階部分をストンと叩き抜いたような、はたまたダックスフンドのような・・・とにかく、いきなり2階から建ってるような感じの建物でした。
山形聖ペテロ教会
-説明書-
この建物(聖堂)は1910年(明治43年)に建てられました。福島聖ステバノ教会にとてもよく似ています。設計が両教会とも設計家ガーディナー氏(東京築地の立教学校の校長)の指導によって宣教師ウイリアム・スマート執事が建てたものと言われています。
この建物は、2001年(平成13年)12月に文化庁の登録文化財として指定を受けました。現在も聖堂では毎週礼拝が行われています。


●カトリック山形教会 
カトリック山形教会
歩きがてら撮った程度でほとんど見ませんでしたが、手前の牧師館は丸窓以外はなんだか現代の日本家屋的。奥の教会は八角形の塔屋の下に金の像。最初キリストかと思いましたが、羊をかかえた洗礼者ヨハネのようです。

竣工  :大正末期
所在地:山形市香澄町2丁目11-15

●山形市立第一小学校旧校舎(山形まなび館)  
山形市立第一小学校旧校舎
こちらも撮っただけですが、これが小学校かと思うほど大きな建物でした。
山形県下初の鉄筋コンクリート造校舎で設計はしてませんが、山形出身の佐野利器氏の助言があったそう。
2年前からは山形まなび館として資料展示・貸し会議所・カフェ・観光案内などに使われています。

竣工 :1928年(昭和2年)
所在地:山形市本町1-5-19

●細谷牛肉店 
細谷牛肉店
細谷牛肉店(反対側)
明治38年創業。昭和天皇・今上天皇陛下来県の際には、牛肉を献上した老舗店とのことです。
日曜日は定休日みたいで残念ながらショーケースはほとんど空っぽでした。いい感じに年季の入った長屋風。同じものが5棟並んでいて、反対側の建物には「すきやき 洋食 ほそや」と看板も出ていましたが、営業しているかどうかは不明。

所在地:山形市木の実町10-22        TEL:023-631-2626      定休日:日曜日

 ●空手道 崇武館本部&理容 仲野
空手道 崇武館本部&理容 仲野
「すきやき 洋食 ほそや」の2、3軒先にある看板建築。「崇武館本部」と、たて看板がありますが、本部道場は別のところにあるみたいで、ここも実質的にはどうなっているのか不明。
理容部分が改築されていて、そこは新しい店なのかと思いきや、建てた当時からのお店だそうで、中の鏡が立派なのが→こちらで見られます。
所在地:山形市木の実町10-26       竣工 :1929年(昭4年)

●YT梅月館(旧梅月堂)
六魂祭で大通りは歩行者天国になり、屋台もたくさん出ていて建物撮影は大変です。
こちらはスタンプラリー地図を見なければ気付かなかったであろう建物ですが、建物脇に説明書があります。

YT梅月館 全体 YT梅月館 入口
-説明書-
梅月館(旧梅月堂)は建築家山口文象によって設計され、1936年(昭和11年)七日町に山形で初めての商業ビルとして竣工された。力量感のある梁と柱、機能に対応した開口などの構成とプロポーションのよさ、モダニズムの思想に裏打ちされた清楚で明快なデザインは年月を経た今でも商業施設としての機能を失わず、現在に於いても存在感のある佇まいを備えている。(以下省略)


YT梅月館 説明書
YT梅月館&パン屋 

山口文象と言えば、現在東京で開催中の「ジョサイア・コンドルと惟一館、山口文象と青雲荘」で知ったばかりだったので、あら、こんな所で実物にお目にかかるとは~という気分。
今は居酒屋さんが入ってましたが、なんだか和菓子屋さんみたいな名前のビルだな、と思ってたら、実際そうだった模様。今でこそ、このようなビルは普通にあるし、このようなビルの和菓子屋もありますが、昭和11年当時では相当モダンだったでしょうね。

設計 :山口文象
竣工 :1936年(昭和11年)
構造 :鉄筋コンクリート造3階建て
所在地:山形県山形市七日町1-4-26

●ボー・ションド・ブレ 美しい麦畑 
ボー・ションド・ブレ 全体
ボー・ションド・ブレ 2階
梅月館のお隣は、こじゃれたパン屋(といういよりブーランジェリー)が入っています。
2階部分の装飾がおしゃれ系看板建築なので入ってパンを買ったついでに、お店の方に以前は何のお店だったのか聞いてみましたが、この店を始めて10年経っていて、前は何だったか分からないとのことでした。聞く相手(若いお姉さん)と聞き方悪かったかも(^_^;
後で梅月館の説明書にある写真を見比べてみると、随分改築されているみたい。2階の装飾は写真では無いし。写真がいつ撮影されたのか分からないですが、今残っているタイルも写真とは別の改築のような感じ。現在見られる装飾は上部が中途半端に隠れていていろんな推測がたちそうです。

所在地:山形市七日町1-4-27     TEL:023-622-7050

●七日町二郵便局(旧丁子屋洋品店) 
写真をみると、現在の出入り口は昔ショーウィンドーで、現在のガラス窓両側がかつて出入り口だったようです。
七日町二郵便局 正面

七日町二郵便局 左面

旧丁子屋洋品店-説明書-
この建物は大正14年の建造で関東大震災直後の本格的な耐火耐震建築で、山形ではまさに鉄筋コンクリート造りの建築としてまことに貴重な草分け的存在と言われております。
当初からしばらくは「丁子屋」と言う洋品店でしたが、戦後は店舗の2階がダンスホールとビリヤード場となり、昭和47年に西隣に松坂屋(百貨店)が進出したのを機に廃業し、現在は郵便局として多くの方から親しまれております。


設計 :伊藤高蔵
竣工 :1925年(大正14年)
所在地:山形市七日町2-7-20



(今日のおまけ)
秋田竿燈まつり東北六魂祭というのは、東日本大震災の鎮魂と復興を願って始められた6県の祭り(青森ねぶた祭・秋田竿燈まつり・盛岡さんさ踊り・山形花笠まつり・仙台七夕まつり・福島わらじまつり)が一同に集まりパレードするもので、毎年各県持ち回りで行われています。4回目の今年は山形で開催されました。
本来はそれぞれ夏に行われる祭りですが、初夏に見られるというのは暑いの苦手な人にはありがたいです。
おもしろかったのは秋田の竿燈(かんとう)まつり。組み立て式の竹竿をバランスを取りながらどんどん伸ばしていき、手はもちろん、肩やおでこで支えています。倒れそうになるとドキドキしましたが、そこをうまいこと立て直すのがまた楽しかったです。
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://kindaikenchikurest.blog14.fc2.com/tb.php/187-af65574b