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資料にみる近代建築の歩み
(三井本館解体工事現場)大正15年。中央の人物は「昭和天皇?!」と思ってしまう風貌。

今月末まで湯島の国立近現代建築資料館で「資料にみる近代建築の歩み」展が催されています。
近代建築黎明期の擬洋風建築から現代に繋がる高層ビルディングまで、文字通り、歩みの紹介。
   第1章 建築の文明開化~棟梁とお雇い外国人の活躍
   第2章 歴史主義との格闘~建築家と請負業の登場
   第3章 鉄とコンクリート~技術革新が建築を変える
   第4章 新たな時代へ~戦後復興を超えて-の4部構成。

資料にみる近代建築の歩み 展示場

現代を生きる私たちにとっては鉄筋コンクリートでも木造でも当たり前のように感じる建物ですし、レンガ造は懐かしみを持って見るという感覚ですが、明治期までの日本人はそれまでの2000年ほどの長い間、木造しか知らず、やっとレンガ造など新しい建築を取り入れたと思ったら、明治の半ばには鉄だコンクリートだとまたも新しいものが出てくるという、急激な革新の時代だったようです。

内部は設計図など以外は基本的に撮影可でしたが、鹿鳴館の階段(部材)は何故か撮影禁止でした。
この階段、一部分だけではありますが、建築史的というよりも歴史的に有名な建物ということで価値がありそう。昨年、ジョサイア・コンドルの絵の師匠だった河鍋暁斎展でも展示されていました。意外とお目にかかる機会のある展示物です(笑)。
他にも、三井組の柱頭とか一橋大兼松講堂のテラコッタとか、素人的には設計図よりも見て楽しい展示品が結構ありました。

三菱一号館柱頭
(三菱一号館柱頭)銀行営業部のコンポジット式柱頭。吹き抜けをつぶして2階を設けていた時期に塗られた白いペンキが残っている。

ビデオ上映でも貴重なものが流れています。
Ⅰ『 明治建築をつくった人びと - コンドル先生と四人の弟子 - 』(54分31秒)
   上映時間:10時と13時
Ⅱ『 大阪瓦斯ビルディング新築工事施工実況 』(40分29秒) 上映時間:11時と14時
Ⅲ『 明治生命保険株式会社新築工事実況 』(34分32秒)   上映時間:12時と15時
   ※展示会場内にて短縮版視聴可

「明治建築をつくった人びと」は辰野金吾が建てた大阪の旅館「南天苑」だったか、郷里・佐賀県の武雄温泉のどこぞの旅館だったかでビデオが見られると聞いたことがあって、泊まりに行ったら見られるかしらと漠然と思っていましたが、遠くに行かずして見られラッキーでした。もう20年前の映像で、中に出てくる藤森先生が若いです(笑)。

明治生命本社を建てる映像には地鎮祭の場面があり、岡田信一郎と曽禰達蔵が出席していました。動いている2人を見るのは初めてで「おー、動いてる」とかなりミーハーな気分に。

リベット打設道具 大阪瓦斯ビルディングの映像では、現
 場で1000℃近くに熱したリベット
 (鋲)を放り投げ、それを円錐の容器
 で見事キャッチしていたのが圧巻。
 一歩間違えれば大やけど。
 実際、危険ということで今は行われて
 いないようですが(高圧ボルトや溶接
 に 替えられています)、かつては地
 上から7階まで投げたとかなんと
 か。。。



(今日のおまけ)
岩崎邸
資料館へは2か所から入館が可能。1つは湯島地方合同庁舎正門から。もう1つは都立旧岩崎邸庭園から。
ただし岩崎邸から入る場合は、岩崎邸の入園者に限られるため、入園料400円が必要となります(資料館自体は無料ですが、土日は岩崎邸側からでないと入れません)。
お金はかかりますが、岩崎邸側から入るのがおすすめ。
資料館の大きな窓からは岩崎邸を見下ろす事ができ、洋館と和館のつなぎ目がしっかり見える隠れスポットでもあります。

資料にみる近代建築の歩み チラシ (展覧会データ)
 「資料にみる近代建築の歩み」
 場所:国立近現代建築資料館
 期間:2016年5月14日~7月31日
 開館時間:午前10時~午後4時30分。
 料金:入場無料。
 ただし、都立旧岩崎邸庭園から入場する場合は
 入園料400円(一般)が必要(土・日曜と祝日は
 旧岩崎邸庭園からのみ利用可)。








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