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毎年京都では、普段非公開の文化財を一定期間公開していますが、今年の夏はなんと!公開テーマの一つが「近代の名建築」です。これまでも京都に行く度になんとなく特別公開のことは気にかけていましたが、近代建築にスポットライトが当たるのは、初めて? 今までにもあったのかな??

ともかく、今回公開された中で関連があるものは
・本野精吾邸
・大雲院 祇園閣
・京都大学 花山天文台
の3つ。祇園閣などは外観は幾度となく見ており、自力で見に行こうかな・・・とも考えましたが、この暑さのなか、あちこち行くのはちょっとシンドイし、花山天文台は東山駅から無料シャトルバスが出るもののちょっとハードル高いなあ・・・ということで、今回初めてこれらを効率よくまわる定期観光バスを利用することにしました。

10時に京都駅を出発し、最初に向かうは本野精吾邸。

●本野精吾邸 ~日本最初のモダニズム建築~
本野精吾邸 外観1
日本のモダニズム建築の先駆けとされる本野精吾邸(大正13年築)は今回初公開。
本野精吾というと、関東ではあまりなじみがありませんが、横浜の日本郵船博物館では船室デザインを見ることができます。それはたぶん、三菱合資会社の技師だった関係でと思いますが、詳しいことは分かりません。その後、京都建築界のボス・武田五一に請われ京都高等工芸学校(現在の京都工芸繊維大学)の図案科教授になりました。

本野精吾邸 外観2

本野精吾邸 外観3本野精吾邸 外観4
こちらの建物の特徴は中村鎮式というL字型のコンクリートブロックを組み合わせ、中の空洞部分にコンクリートを流し込むやりかたで造られていること。L字にすることで強度が増すそうです。なんでも、関東大震災のときにこの方法で建てられたものはほとんど壊れなかったのだとか。

・平成15年にはDOCOMOMO(モダニズム建築に関する国際組織)日本支部から優れたモダニズム建築に選定されました。                    

本野精吾邸 1階
本野精吾邸はその後、三男の東一(とういち)氏が住んだようです。この方は海外での方が有名だった染色家だそうで、壁にかかっているものは彼の作品。リビングでロウケツ染めを行っており、天井には蝋が飛び散った跡が残っていました。

本野精吾邸 1階 暖炉
全体的に質素な感じの中で葡萄をデザインした暖炉が目を引きます。

本野精吾邸 階段明り取り 
L字の階段の上には明り取りの天窓。

本野精吾邸 2階 
今でも2階からは大文字の山が見えます。建てられた当時の本邸は今あるお隣の立命学院は立っておらず、周りは田んぼ。何もないところに初めてのモダニズム建築がポッツリ建ち、かなり目立ったことでしょう。立命館のお隣という場所柄、近くにはリーズナブルな定食屋さんがいろいろありました。

本野精吾邸 1階 写真本野精吾邸 1階 見取り図
明治42年から3年ほどドイツに留学。帰国後の大正3年に手掛けたのが西陣織物館(現・京都市考古資料館)。
精吾の父・盛亨(もりみち)は読売新聞創業者。兄・一郎は外務大臣。

本野精吾邸 2階 鶴巻鶴一邸写真
二階には本野の京都にある代表的な建築のパネルが飾られています。
山科区に残っている京都高等工芸学校の高長だった鶴巻鶴一邸(現・栗原邸)は昭和4年に手掛けたもの。
本野邸と同じくL字型のコンクリートブロックで造られています。今は誰も住んでおらず3年前と今年、公開されたそうですが、疎水沿いにあってちょっとお化け屋敷っぽく見えるそう。中は立派なものの、売りに出しても売れないのだとか。。。

 参考文献:建築MAP京都

(今日のおまけ)  
辻徳 外観

辻徳 入口本野精吾邸へ向かう途中、ちょうど赤信号で止まった四条堀川のバス停前に近代建築がありパシャリ。
後で調べたところによるとこれは日本で唯一の懐紙専門店の「辻徳」というお店でした。

●辻徳
住所:京都市下京区堀川通四条下ル四条堀川町271
営業時間:11:00~18:00
定休日:日曜日

(リンク)
定期観光バス特別コース「京の近代建築と市内一望の絶景をたずねて」その2(白河院と祇園閣)
定期観光バス特別コース「京の近代建築と市内一望の絶景をたずねて」その3(花山天文台)
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