(その1より続き)
本野精吾邸を見学した後は早々にランチタイムとなりました。

●白河院
白河院 外観1
こちらでお食事を頂きましたが、お食事処という訳ではないく、宿泊所の宴会場のようです。私学共済事業の運営のようで、誰でも宿泊できるようですが、予約は電話のみというのが今時っぽくなくなんだか共済ちっく??
宿泊施設と宴会場は別棟で、宴会場は前出の武田五一による和館。武田五一と言えば京都には洋館が多く残っていますが、もともと多彩な方で数寄屋造りの建物もおてのもの。

白河院 外観2
庭は明治から昭和初期にかけて活躍した七代目小川治兵衛によるもの。
小川治兵衛は植治と呼ばれ、円山公園や平安神宮の神苑、西園寺公望、山縣有朋の別邸など名だたる庭園を手掛けたことで有名です。それらに比べるとこちらの庭は小さめのようですが、作庭の時期が大正8年と、ちょうど植治の絶頂期にあたり、加えて当時のままの姿ということで京都市指定名勝になっています。
 
庭の池は実は池でなく防火用水。明治時代、琵琶湖から疎水を敷く大工事の時に権力もお金もあった政治家や経済人がこのあたりに別荘を作るときには池を作るにも防火用水を自分のところにひかせて池泉回遊式の庭を作ったという訳。ちなみにここは心という字をもじった心字池。

白河院 廊下より
東山は昔、松林だった延長でこの庭にも松が多く、建物の角に立派な松があり、とても見栄えがします。これもかなり効いているのでしょうか、TVの撮影でもよく使われ、渡哲也の松竹梅のCMなどもここで撮影されたそう。

白河院 違い棚

白河院 料理白河院 りんごゼリー
京料理の昼食。最後のリンゴのゼリーがふるふるでとてもおいしかったです。

●大雲院 祇園閣
祇園閣 外観

大雲院は織田信長・信忠の菩提寺(名前の大雲院は信忠の法名からとっている)でもともとは烏丸に所在していたものの、戦後、その一帯が繁華街となったため、昭和48年に現在の祇園町へ移転してきました。
その場所と言うのは財閥・大倉喜八郎の別邸・真葛荘があった場所であり、今も残る書院と今回特別公開の祇園閣は、喜八郎が昭和御大典により男爵に列せられた記念に建てられたもの。東京の大倉集古館も手掛けた伊東忠太に発注しました。
お寺で聞いた話では、祇園祭りで有名な京都だけれど、祭りがない時も訪れた人に鉾を見てほしいという思いで祇園祭りの鉾を模して喜八郎が造らせたとのこと。他方、バスガイドさんのお話では、京都に金閣、銀閣はあるが銅閣がないのでそれを造りたいと喜八郎は思っていたけど、なんだか屋根だけ銅をはったものになり、幻の銅閣とも言われているのだとか。

完成は昭和2年。喜八郎がなくなる前年で、本人は背負われて完成を見届けたようです。

祇園閣 鶴 普通、塔の上というと、鳳凰がいたりするものだけれ ど、こちらにいるのは金の鶴。実は伊東忠太の幼名鶴 吉、雅号・鶴彦、晩年は鶴王と名乗ったのだとか。
塔入口の両扉にも鶴がかたどられています。そしてその前の両脇には大成建設の前身・大倉土木のシンボルマークのライオンの石像が鎮座しています。ここは撮影禁止だったので敷地外からの画像しかありませんが、ライオンといってもいかにもなたてがみのライオンではなく、アルハンブラ宮殿のライオンの間にいるようなちょっとかわいらしいものでした。

内部はもっと忠太っぽい妖怪らしきものがたくさんいるのかな、と思ったら、1か所だけ魔物が球を抱えている照明があったくらい。塔の天井にはメダリオンのようなものがあって、東西南北に合わせて十二支が描かれていました。
壁を覆いつくす色鮮やかなシルクロードっぽい壁画は、大雲院の開創400年記念(昭和63年)に描かれた敦煌の壁画の模写だそうで、忠太とは関連なし。その年に塔が初めて公開され、2度目は3年前、そして今回3回目の特別公開。

祇園閣 屋根知恩院の山門よりも見晴らしが良いそう(地上36m。鉄筋コンクリート3階建て)。塔からの眺めも撮影禁止なのは、今のカメラは性能が良すぎて近隣住民の住居までよく映ってしまうからなんだとか。
 天気の良い日はあべ
 のハルカスまで見え
 るそうだけど、ハル
 カスがどんな建物か 
 知らぬ。。。


祇園閣 展望台伊東忠太の手による ものと知る前からな んとなく異質な建物 だなと思っていまし たが、喜八郎の死後、相続した喜七郎は気 味悪がって結局中に 入ったことはなかっ たそう。
以前読んだ『大倉喜 八郎 その豪快なる 生涯』からして対照 的な性格の親子だっ たようで、嫌がった のがなんか妙に納得  できる(笑)


(今日のおまけ)
湖月茶屋湖月茶屋 冷やしあめ
観光バスのコースではこの後、高台寺に隣接する湖月茶屋で一服できます。冷やしあめ・グリーンティー・抹茶ソフトクリームからの三択。
その中から冷やしあめを選びました。ちょうど先月、Eテレの「グレーテルのかまど」の松井今朝子さんの回で紹介していたもので、ほとんど関東には無いもの。自分も飲んだことがなかったので、試しに飲んでみました。簡単に言うとジンジャーエールの炭酸抜き?みたいな感じ。かなりショウガの辛味が効いている一方で甘みもかなり強い飲み物でした。

参考文献:建築MAP京都モダンシティーKYOTO
 

 (リンク)
 定期観光バス特別コース「京の近代建築と市内一望の絶景をたずねて」その1(本野精吾邸と辻徳)

 定期観光バス特別コース「京の近代建築と市内一望の絶景をたずねて」その3(花山天文台)
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://kindaikenchikurest.blog14.fc2.com/tb.php/221-836c9179